もくじ
にょろにょろと頭を突き出して水中をただよう「チンアナゴ」はすみだ水族館で最も人気の生き物。その愛らしくてひょうきんな姿は、ついつい水槽の前で長い時間立ち止まって眺めてしまうほど強いインパクトを持っています。
もくじ
すみだ水族館にある「サンゴ礁ゾーン」は美しいサンゴはもちろん水槽の周りをぐるっと360度全方向から鑑賞できる展示ゾーン。
この水槽にある砂の中からにょきっと顔を出しているのが「チンアナゴ」たちです。
すみだ水族館の開業時にはスカイツリーの高さ634メートルにちなんで634匹いましたが、現在の数はわかっていないそうです。
チンアナゴと聞くときれいな色の縞模様を想像する方が多いと思いますが、実はチンアナゴではなくて「ニシキアナゴ」のことを言います。
意外と知られていませんが、黒い斑点がある方が「チンアナゴ」。
すみだ水族館には、チンアナゴ、ニシキアナゴ、ホワイトスポッテッドガーデンイールの3種類が一つの水槽で一緒に暮らしています。
それでは簡単にですがその三つの種類についてご紹介していきましょう。
【チンアナゴ】
チンアナゴ(狆穴子、珍穴子、Spotted garden eel)は、ウナギ目アナゴ科に属する海水魚の一種。
体の色は灰色に細かな黒い斑点があ流のが特徴。体の直径は約1センチ、全長30〜40センチほどです。
チンアナゴの名前の由来は、顔が小型犬の「狆(ちん)」に似ているからと言われています。
【ニシキアナゴ】
ニシキアナゴ(錦穴子、Splendid garden eel)も、ウナギ目アナゴ科に属する海水魚の一種。白と黄色の縞模様があるのが特徴。体の直径は約1センチ、全長30〜40センチほどです。
【ホワイトスポッテッドガーデンイール】
ホワイトスポッテッドガーデンイール(White spotted garden eel)は、2014年10月にフィリピンからやってきました。体の色は灰色に白い点がたくさん並んでいるのが特徴。
体の直径は約1センチ、全長約60センチほどでチンアナゴたちよりも長いです。
すみだ水族館では運がよければ「チンアナゴのえさやり」が見られることも。
エサを求めてにょろにょろと体が伸びていく姿はなかなか衝撃的です。
チンアナゴたちは、いつもだいたいみんな同じ方向を向いています
それは、水流にのって流れてくるエサのプランクトンを待っているから。
普段は体の半分以上が砂の中に隠れていますが、エサの時間になると砂からぬるぬると出てくることもあるそう。
すごく警戒心が強いいきものなので、エサを食べたらまたしっぽの方から穴をほってずるずると潜っていくそうです。
チンアナゴは、縄張り意識が非常に強く、近くにいる者同士がケンカをすることもよくあるそうです。
しばらく水槽を観察していると、口を大きく開けて威嚇している様子を見ることができます。
彼らは本気で争っているようですが、その姿はかわいいとしか思えません。
すみだ水族館は、チンアナゴが巣穴から体を出している姿が数字の「 1 」に似ていて、 チンアナゴは群れで暮らす習性があることから、一年間で日付に最も「 1 」が多い日にち「11 月11 日」を「チンアナゴの日」と記念日登録しています。(一般社団法人 日本記念日協会より2013年に認定)。
それにちなんで、チンアナゴに関連したイベントの開催や、さまざまなチンアナゴの関連商品が販売されますので、ぜひその日を狙っていってみてはいかがでしょうか?