もくじ
3月半ばの平日に多摩動物公園に一人で行ってきました。大学で動物について勉強していた私は時々一人で動物園に行くのですが、一人での多摩動物公園は実は初めて。効率よく回るためのお役立ち情報だけでなく、見どころや注意点もレポートしますので、親子で世界の動物の素晴らしさを楽しみながら学べる多摩動物公園の魅力を満喫するためにも、ぜひ最後までご覧ください!!
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近くの飲食店や駐車場もお得に!
多摩動物公園は1958年に開設された都立動物園です。
当初は、手狭になった上野動物園の分園という位置づけでした。
現在は、上野動物園、井の頭自然文化園、葛西臨海水族園とともに、東京動物園協会が都から選ばれた指定管理者として運営しています。
面積は山林も含めると64万m2以上で上野動物園の4倍を超え、世界的にも広大な動物園と言えます。
来場者数は2001年以降、年間100万人前後で推移しています。
日本で初めて、おりに入れずに動物を展示したり、世界で初めて昆虫館やライオンバスを導入したりと、開設当初から日本の動物園の最先端として、動物の生活の質の向上と、人間(お客さん)の楽しみや学びの向上のための工夫をしてきています。
★こちらも併せてご覧ください→ http://www.tokyo-zoo.net/zoo/tama/access_tama.pdf
多摩動物公園の最寄駅は「多摩動物公園駅」。京王線と多摩モノレールが止まります。それぞれ道路を挟んで別々の駅舎です。
新宿駅発着で都営新宿線も乗り入れており、利便性が高いです。
ただし、電車の種類や行き先が何種類もあるので要注意。新宿方面からお越しの際は、「高尾山口行き」か「京王八王子行き」の「特急」か「準特急」(いずれも追加料金不要)に乗りましょう。
高幡不動行きだと各駅停車となり、新宿から一時間以上かかってしまいます。その他の行き先の電車に乗ると全然違うところに着いてしまいます。
なお、多摩動物公園駅への直通電車はありませんので、「高幡不動駅」で「多摩動物公園行き」に乗り換えてください。
新宿駅から特急で高幡不動駅まで行き、乗り換えれば、最短で約35分で多摩動物公園駅です。
JR立川駅や西武拝島線の玉川上水駅経由の方におすすめです。今回、私はJR立川駅経由で多摩モノレールに乗りました。
JR立川駅の南改札を出ます。
多摩モノレール「立川南駅」が歩道橋の先に見えます。
ちびっ子が喜びそうな車窓からの景色。
「多摩センター行き」で、多摩動物公園駅まで立川南駅から約16分です。改札は一ヶ所のみなので、ホームから改札階に下ります。
改札階は動物園モード全開。
改札を出て、左奥の「多摩動物公園方面」と書かれたオレンジの看板下のエスカレーターへ。
エスカレーターを降りて駅を出ます。振り返れば、多摩モノレールの駅舎と道路を挟んだ京王線の駅舎が一度に目に入ります。
どちらの路線の利用でも、多摩動物公園の正門は目の前。徒歩約1分、迷わず行けます。
出典: 多摩動物公園 公式HP
高速道路利用の場合、中央自動車道を「国立府中IC」で降りて「日野バイパス」に入り、「日野万願寺駅前交差点」を左折して、多摩モノレールの真下を走る都道503号に入ります。
直進を続け、多摩モノレールの高幡不動駅と程久保駅を過ぎると、右手に見えてきます。
国立府中ICから約6kmです。土日祝日、特に無料公開日(後述)や連休時には徒歩圏内の駐車場が全て満車にのこともあるので、電車の利用をおすすめします。
多摩動物公園には一般駐車場はなく、車での来場者は、周辺の民間駐車場を利用することになります。
最寄りは、京王グループが園から徒歩3分以内に整備している4つの駐車場で、料金は、平日ならば乗用車で一日当たり700円です。
土日祝日は季節によって900円~1600円になります。平日でも朝から満車になります。
これは午前中の第4駐車場。障害者用スペース以外は満車。
道路の向こうの第2駐車場もほぼ満車。
なお、2017年3月時点で第1駐車場の半分と第3駐車場全体が工事のため閉鎖中です。
その他の民間駐車場は主に駅南側の「多摩動物公園南」信号付近にあり、概ね、多摩動物公園に近いほど料金が上がります。
障害者用駐車スペースは正門前に3台分だけあります。
係員に手帳(身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳)を提示すれば、予約不要、無料で利用できます。
満車の時は、最寄りの障害者用駐車スペースを案内してくれるようですので、係員や警備員に聞いてみてください。
多摩動物公園駅には高幡不動駅からの路線バス(高11)が停まりますが、運行は土曜朝の一往復のみ。現実的な選択肢ではありません。
多摩動物公園に到着したら、正門前の券売機で入場券を購入し、券売機奥の改札を通ります。
通常料金は以下の通りです。
・一般(高校生から64歳):600円
・都内在住在学でない中学生:200円
・65歳以上:300円
・小学生以下または都内在住・在学の中学生:無料
※都内在住・在学の中学生は生徒手帳、65歳以上の方は運転免許証などの年齢を確認できる物の提示が必要です。
20名以上の団体は券売機ではなく、券売機右の専用窓口へ。2割引きとなります。
多摩モノレールを利用するなら、大人モノレール一日乗車券(乗り放題)と多摩動物公園の入場券が合わせて1000円になる多摩動物公園セット券があります。
大人が立川南駅を利用する場合、通常の往復電車賃と入場料の合計よりも220円安くなります。
多摩センター駅、高幡不動駅、立川南駅、立川北駅、玉川上水駅、上北台駅の各駅窓口、または多摩センター駅と立川北駅定期券発売所で買えます。
2017年3月18日からは駅の券売機でも買えるそうです。
ただし、65歳以上の場合、高松駅以北から多摩モノレールに乗らないとセット券のほうが割高です。都内在住在学でない中学生は、玉川上水駅以北から乗らないと割高です。
多摩動物公園セット券を買った場合、多摩動物公園の券売機で入場券を買う必要はありません。写真右の入園整理券を入園時に渡すだけです。入園整理券は返却されません。一方、写真左の乗車券は帰りも使うので、紛失しないようご注意ください。
多摩動物公園だけでなく、井の頭自然文化園、上野動物園、葛西臨海水族園、そして都立公園に頻繁に行くなら検討の価値があります。
年会費は一般会員が2000円、中学生以下のジュニア会員が1000円ですが、上記施設全ての入場料が通年で2割引きとなるほか、各施設内のレストランや売店で1割引きとなります。
また、会員限定の野生動物観察会等の様々なイベントへの参加が可能となったり、会誌が届いたりします。
一般2400円、65歳以上1200円で多摩動物公園に一年間通い放題となります。年間パスポートは、団体窓口で購入できます。
相当混雑しますが、一番お得なのが年に数回ある無料公開日。例年、みどりの日(5月4日)、開園記念日(5月5日)、そして都民の日(10月1日)が対象です。このほか、9月15日から21日は老人週間として、60歳以上の方と付添者1名が無料となります。
多摩動物公園は通常、9:30から17:00の営業です(最終入場16:00)。
ゴールデンウィークや8月には、閉園時間を延長する日もあります。
ただし、その日の体調等によって、早めに公開が終わる動物もいるので、時間的余裕を持って行くのが確実です。
水曜定休です。
ただし、水曜日が祝日や振替休日、都民の日の場合は営業し、翌木曜日が休みとなります。
なお、年末年始には12月29日から翌年1月1日がお休みです。
変則的に営業時間が変更になる日や、平日の水曜日でも開園する日があるので、下の公式営業カレンダーでの確認をおすすめします↓
http://www.tokyo-zoo.net/zoo/tama/hours.html
多くの動物園同様、多摩動物公園は平日のほうが空いています。
人気のモルモットふれあいコーナー(後述)も平日であれば、整理券なしで参加できます。
幼稚園・保育園、学校等の団体を除けば、平日の来場者のほとんどが、乳幼児とその親、あとは動物写真愛好家です。
3月ということで、卒園遠足の幼稚園児の団体が目立ちましたが、混雑で見づらい動物は今回いませんでした。
柵がない展示方法になっている動物については、写真愛好家が集まって、シャッターチャンスをずっと待っていることもありましたが、支障のないレベルの混み方でした。
ただし、平日でも最寄りの駐車場は朝から満車になるので、車で行く場合は、開園に合わせて行かないと駐車場が遠くなります。
付近の駐車場だけでなく、多摩動物公園内でも大規模工事がたくさん行われています。見学に影響がありそうなものをピックアップします。
※この情報は2017年11月時点のものです。工事の進行状況等に伴い、随時変更されることがあります。お出かけの際には、合わせて最新の情報をご確認ください。
多摩動物公園のシンボル、ライオンバスは1964年に登場。乗り場は、ライオンたちの故郷ケニアのモスクをモデルにしており、バスが走る屋外放飼場は広大で水辺も草地もありました。
しかし、耐震性や老朽化の問題で乗り場の建て替えが必要となり、2016年4月からライオンバスの運行は休止中です。
2017年3月9日からはライオンの公開自体も休止され、屋外放飼場に重機が入って工事が進められました。
写真は休止中の放飼場の様子です。
3月時点ではこのような状態だったのですが、2017年5月11日より、仮設放飼場で一部ライオンの展示が再開されました!
展示時間は基本的に10時~16時の間、全頭ではなくローテーションで仮設放飼場に現れるなど縮小したかたちではありますが、ライオンバス乗り場の工事が終わるまでは、ここでライオンたちに会えるようです。
ライオンバスの再開については2019年7月現在において、まだ時期の目処がたっていません。
待ち遠しいですが、いましばらく、続報をお待ちください。
アジアゾウそのものは公開されているものの、アジアゾウ舎の老朽化により、飼育場自体を移転・新築する工事が進められています。
工事エリアの様子がこちらです。
インドサイ屋外放飼場前の広い一角が壁で囲まれ、立ち入り禁止になっています。
もっとも室内展示場については先に工事が終了したため、2017年10月に長老ゾウ「アヌーラ」が旧ゾウ舎から新ゾウ舎へお引越ししました。
このお引越しのため、アヌーラにはしばらく会えなくなりますが、旧ゾウ舎では今までどおり「アマラ」と「ヴィドゥラ」の2頭を見ることができます。
今後、随時お引越しや展示の変更があるかもしれません。
新しい情報をチェックしつつ、2020年の完成を楽しみにお待ちください。
キリンも平常通り公開されていますが、キリン舎の耐震工事が始まっています。
これに伴い、キリンと同じ屋外放飼場にいるシマウマやオリックス、ダチョウが一時的に他の動物舎にお引越ししています。
今後、工事の進行状況によって展示の一時休止や変更があるかもしれません。
こちらも最新情報にご留意ください。
鳥インフルエンザウイルスは、広く鳥類に感染します。
多摩動物公園には、スズメ、カラス、サギ等の様々な野鳥が来ますが、飼育している鳥類との接触を100%防ぐのは困難です。
ひとたび感染した野鳥が来れば、絶滅の危機にある種も含め、ひとたまりもないので、厳重な対策が取られています。
2017年には3月に千葉県で鳥インフルエンザが確認され、これを受けて4月21日まで鳥類の展示施設が閉鎖されていました。
鳥を見るのを楽しみにされている方は、特に冬場から4月にかけての時期には、最新のニュースにお気をつけください。
閉鎖対象となったのは下記の展示の鳥たちです。
ウォークインバードケージとは、色々な鳥が放し飼いされている公園が、丸ごと網で覆われて「鳥かご」になっていて、その中を来場者が歩き回れるというものです。
中に入ったとき、来場者がウイルスを持ち込むリスクを踏まえて一時閉鎖となりました。
※鳥インフルエンザウイルスは人間には感染しません。例えば、感染した鳥の排泄物が乾いた物が靴底に付着した人間がウォークインバードケージに入った場合、人間は平気でも鳥は平気ではないということです。
多摩動物公園では、なんとインドクジャクが自由に園内を歩き回っています。
ケージの中でなく、間近で元気いっぱいのクジャクに出会えると子どもにも大好評です。
こちらもインドクジャクが鳥インフルエンザにかからないよう、移動制限が解除されるまで中止されていました。
アジア園には水鳥池という池があり、ガンの仲間が公開されていました。
鳥インフルエンザを予防するためには、野鳥がウイルスを持ち込むことを防がなければなりません。
しかし、池に野鳥が自由にやってくることを防ぐのは難しいものです。
このため池の水は2016年12月に一旦抜かれ、ガンたちは一時的にアフリカ園の空いている昔の類人猿舎に(野鳥除けネットをして)移されていました。
ちなみにこのとき、野生のカモは、ほとんど水のない水鳥池でもくつろいでいましたよ。
多摩動物公園はアジア園、アフリカ園、オーストラリア園、昆虫園の四つに区分けされているので、それぞれのおすすめを紹介していきますね。一日で全部回りきるのは、かなり大変です。
その他に、効率よく回るための重要なツールをいくつかご紹介しておきますね。
正門を入ってすぐのところに、掲示板がいくつかあります。
園内マップや基本情報に加えて、本日のイベントの時間帯や公開中止の動物情報など、お役立ち情報がわかりやすくまとめられています。
おさえておかない手はありませんね!
多摩動物公園には無料シャトルバスがあります。
高齢者、障害者、妊婦、乳幼児等が優先ですが、誰でも何度でも、多摩動物公園内の停留所から無料で乗れます。
写真は正門に一番近い「ソデグロヅル舎前」停留所です。
運行は10:00から15:50頃まで、約10分間隔。
園内マップに運行ルートが出ていますが、
「ソデグロヅル舎前→インドサイ舎前→オランウータン舎前→動物慰霊碑前→アジアの平原→ソデグロヅル舎前」
と、アジア園を循環します。
アジア園は特に広く坂道も多いので、シャトルバスはかなり便利です。
幼稚園児に遠慮して、今回、全ての動物を見ながら一度も乗らず、12km歩いてしまった私……。
乗ってみればヨカッタと、ひそかに後悔しました。
子どもと動物園に行くと、親も答えが分からない質問をされて困ることがありませんか?
飼育員が都合よく隣にいるわけでもなく、その場しのぎで適当に答える親も多いもの。実は、そんな時のためのお助けツールがあるのです。
正門を抜け、まず左に見えるギフトショップ。
その隣に、玄関前のライオン親子の銅像が目印のウォッチングセンターがあります。
中にはスタッフ常駐の案内所、授乳室、カフェ、無料休憩所などがありますが(後述)、実はここに「かんさつシート」がたくさんあるんです!
小学生なら自分で動物を観察しながら埋められます。
楽しみながら、動物への理解を深めることができますね。
こちらは、親も助かる解説シートです。
親子ともどもこれでじっくり楽しく観察できますし、いつの間にか物知りにもなれてしまうのでおすすめです。書き込みやすいように、ボードも貸してくれます。
かんさつシートコーナー横の情報プラザに行けば、スタッフに質問することもできますよ。
準備は調いましたか?
それでは、冒険スタートです!!
ゾウでもコアラでもなく、最初に虫!?と思われるかもしれませんが……実はこの昆虫園、世界的にもスゴイといえる施設なのです。
昆虫生態園の中に入って廊下を歩くと、ガラスの向こうに飼育員さんの作業部屋が見えます。
虫かごにはナナフシ、バッタ、クモなどがたくさん。
どうしても虫はダメ!というママ・パパさん、これらを全部素通りしても、ぜひハイライトの大温室に行ってみてください。
大温室はチョウの楽園です。
年間を通して、舞い飛ぶチョウの姿を見ることができます。
2月にも、1,080匹のチョウを放したのだそうです。
出る際には洋服やカバンにチョウが止まっていないか確認してくださいね。
外では寒すぎたり、野鳥に食べられたりしてしまいます。
捕まえるのも羽がもげたりチョウが弱ってしまうのでNGです。
大温室の向かいにある昆虫館本館では、昆虫の体の仕組みを説明した色々な模型、標本、そして世界の珍しい昆虫が展示されています。
アフリカ園は大規模工事の真っ最中で、お引越ししている動物もいますが、子どもたちが大好きな人気者がまだまだたくさんいます。
まずはチーターです。
柵なしで直接対面できる屋外放飼場とガラス張りの屋内放飼場が並んでいます。
この日、11:30以降には屋外放飼場は空でした。
でもガラスの向こうの屋内放飼場で、水を飲むナデシコ(4歳メス)を見ることができました!
体の模様がやたらと濃くないですか?
実はこれ、キングチーターという野生でも珍しい突然変異なんです。
日本でキングチーターが生まれたのも見られるのも多摩動物公園だけ!
見逃せませんね。
ライオンは残念ながら工事のため長期公開休止中で、閉鎖された屋外放飼場から吠え声だけが聞こえてきました。
もっとも2017年5月より、仮設の放飼場で一部展示が再開されています。
ライオンの間近までバスで乗り入れるサファリパーク型の展示「ライオンバス」は、老朽化した発着場の工事が終わるまで休止となり、2019年7月現在、再開のめどはたっていません。
こちらは楽しみに待つほかありませんね。
ちなみに放飼場近くの橋から下をのぞくと、ケージの中にいるメスライオンの姿が見えました。
こちらはアフリカゾウです。
アフリカゾウは、曲芸でおなじみのアジアゾウよりも、だいぶ体が大きく気性も荒いので、人を乗せたりはできません。
1965年生まれのアコ(メス)は、国内最高齢のアフリカゾウです。
なんだか色が変?と思うかもしれませんが、実は砂浴びで茶色くなっているだけです。
野生のアフリカゾウは虫よけなどのために砂浴びを日常的にするので、この本来の習性が守れるように下は砂だらけになっているんです。
アフリカゾウは16時以降や悪天候時は屋内公開ですが、閉園時間の延長日には夜まで外にいることもあります。
オーストラリア園を訪れたら絶対見ておきたいのは、13:30のコアラのユーカリの枝の交換、つまり餌やりです。
コアラって人気者なのに、見に行っても丸まって寝ているだけ……という経験がありませんか?
ですがこの餌やりの時間に合わせていくと、コアラは食事をするので確実に起きているのです。
というわけで、タイチ(4歳オス)の貴重な正面撮りがゲットできました!
こちらは昨年多摩動物公園に新たにやって来たタスマニアデビル。
アジアで見られるのは多摩動物公園だけです。
メスのメイディーナが楽しそうに(?)ガラスの向こうでダッシュしていました。
さて、一番奥まで来ましたが、ここから下りながら、多摩動物公園で一番大きなエリアであるアジア園へ。
アジア園の奥の方、そして隣のオーストラリア園には見どころが多いので、初めにシャトルバスで奥に行ってしまうのも手。
幼児は手前のモルモットやオウムで喜ぶのですが、そこで先に全力で遊んでしまった子どもが疲れて、早々に帰るのは少々もったいないです。
アジア園のハイライトはオランウータンのスカイウォーク。2005年に完成し、賞をとったこともある、多摩動物公園ならではの工夫された展示です。
オランウータンは元々臆病なうえ、木の上で生活するので、地面にほとんど下りません。
この習性を活かし、園内の一角にはワイヤーが張られた鉄塔が並んでいます。
オランウータンは気が向くと、ワイヤー伝いに散歩をします。
なるべく、野生での生活に近い活動ができるようにしているのです。
人間の頭上を通る、大迫力の展示です!
絶滅が心配されるオランウータンの生活の質を上げつつ、人間もより楽しめるということです。
ただしこれはショーではないので、見られるかどうかはあくまでオランウータンの気分次第です。
また、悪天候時には中止となっています。
さらに、冬期にはこのスカイウォークは行っていません。
わたしたちが訪れたのはまさにこの期間にあたり、残念ながらスカイウォークは見られませんでした。
詳細は公式サイトでご確認ください。
http://www.tokyo-zoo.net/zoo/tama/
スカイウォークは見られずとも、屋外放飼場ではミンピー(10歳メス)と2歳半の弟のアピののんびりした姿が見られましたよ!
アジアゾウ舎には4年前にスリランカからやってきたヴィドゥラ(9歳オス)とアマラ(12歳メス)、そしてアヌーラ(63歳オス)がいました。
ちょうどヴィドゥラが、飼育員から柵越しにもらった餌を足元に引っ張りました。
危険だから柵越しの餌やりなのではありません。
実は、これは数年後の新アジアゾウ舎への引っ越しの準備の訓練です。
準備の一環で、アジアゾウ舎の屋外放飼場は鉄の柵だらけとなり、巨大なコンクリートの箱もありました。
アジアゾウはとても繊細なので、引っ越し直前にいきなり見知らぬ箱や柵を見たら、怖がって外に出るのを拒絶したり暴れたりなんてことにもなりかねません。
そこで2015年末にアジアゾウ公開を一時休止し、引っ越し機材を屋外放飼場に設置しました。
こうしてゾウたちは柵越しに餌をもらったり、指示に従って箱に入ったりなどという訓練を本番の何年も前から少しずつ受けています。貴重な光景です。
ちなみにアヌーラは、井の頭自然文化園のはな子が大往生してからは、日本最高齢のアジアゾウです。
2017年10月、ひと足お先に新アジアゾウ舎へお引っ越ししました。
そのため2017年11月現在では、アヌーラを旧ゾウ舎で見ることはできません。
完成した新しいゾウ舎で会えるのを楽しみにしていてください。
お次はユキヒョウ!
トラやユキヒョウはネコ科なので、時々おしっこをスプレーします。
お尻を向けてしっぽを上げたらすぐに避難してください!
大人気のレッサーパンダはこの日も元気いっぱい。
昨年生まれた双子のまめたろう(オス)とかのこ(メス)が奥でじゃれていました。
ここまで奥に徒歩で来るのは小さい子どもには大変なので、シャトルバスは必須だと思います。
バス停前の動物慰霊碑で手を合わせました。
ちびっ子のアイドルのウサギ、モルモット、ヤギたちがいるどんぐり広場。
アジア園の奥を見た後なら、シャトルバスで始発点のソデグロツル舎前のバス停(2017年12月末まではウォッチングセンター裏臨時バス停)まで戻り、少し徒歩で直進したところにあります。
どんぐり広場では、毎日「モルモットふれあいコーナー」が開かれています(詳細後述)が、それ以外の時間帯には、モルモットは広場内で放し飼いされています。
そして、16:00になると、モルモットは用意された板を自ら登っておうちに帰ります。
わたしはタッチの差で見逃してしまいました……
モルモットのおうちを窓越しにのぞいてみると、こんな感じです。
お隣にはカイウサギがいました。
黒っぽい茶色のコンブと薄い茶色のオカカです。
赤ちゃんの時から大の仲良し、どちらもネザーランドドワーフという小柄な品種です。
多摩動物公園では毎日、色々な無料イベントをやっています。
ほぼ毎日行われているのが…
・飼育員による動物の前での月替わりトークショー「キーパーズトーク」
・飼育員のお話も聞けて動物も近くにやってくる「えさの時間」
・モルモットを抱っこしたりうさぎを撫でたりできる「モルモットふれあいコーナー」
・ボランティアによる日替わり「スポットガイド」
・動物解説員と園内を回る「ガイドツアー」
です。
他にコアラのユーカリの枝交換やアジアゾウの引っ越しに向けた訓練などもあります。
イベントの概要は以下のリンクからご覧になれます↓
http://www.tokyo-zoo.net/zoo/tama/event.html
このほか、乗馬やクイズラリーなど不定期的に開催されるイベントについては、多摩動物園公式サイトのイベント一覧をご覧ください↓
http://www.tokyo-zoo.net/zoo/tama/eventlist/
また、日にちごとのイベント時間割は、営業時間カレンダーで日付をクリックすればご覧になれます↓
http://www.tokyo-zoo.net/zoo/tama/hours.html
定例イベントのうち、特に人気があるのは「モルモットふれあいコーナー」で、かなり混雑するので、詳細に触れますね。
土日祝日には10:30~11:30と13:00~14:00の二回なのですが、開園直後にどんぐり広場横のモルモット舎前で整理券を受け取らなければなりません。
整理券で指定された回に行くことになります。整理券は大抵朝のうちになくなるとのこと。
一方、平日には13:00~13:50にどんぐり広場のモルモット舎前に行き、先着順で入ります。
整理券も予約も不要。コアラ館に向かう途中(13:00過ぎ)に高台から確認すると、参加している子どもの保護者がどんぐり広場前で見守っていましたが、大混雑というほどではありませんでした。
平日は、夏休み期間など以外は極端には混んでおらず、土日祝日よりはずっといいと思います。
なお、平日の午前中に子どもがモルモットを抱っこしていることがありますが、これは学校遠足などで事前予約している団体なので、飛び入り参加はできません。
また、カイウサギ(ペットでよく見るウサギ)については、抱っこできませんが、撫でさせてもらえます。雨の日はお休みです。
ツアーやトークは大人から子どもまで楽しいですし、動物が普段見せてくれない表情や動きをしたりもします。
広大な多摩動物公園には売店が3つ、そして持参したお弁当や売店で買ったものを後で食べたいときに便利な、ピクニックテーブルのある屋外広場が9つあります。
その他、飲み物やアイスクリーム(ハーゲンダッツ)の自販機が、屋外広場付近に点在しています。
ちなみに売店のイートインコーナーは無料休憩所という位置づけなので、売店を利用しないでお弁当を持ち込むことも可能です。
電子レンジは係の人に言えば使わせてもらえます(後述)。
アフリカ園にある食堂は耐震工事で当面お休みですが、このように選択肢は結構あります。
ゴミはきちんとゴミ箱へ。風で動物のところに飛ぶと、間違えて食べたりして大変なことになります。
正門を抜け、最初に左手に見えるギフトショップの隣のウォッチングセンターに直結しています。
屋外にはピクニックテーブル6つほどとベンチや椅子があります。屋内全60席。店内奥に赤ちゃん用ハイチェアが2つほどあり、ウォッチングセンターに直結。
カフェというだけあって、ホットドッグ(360円)やソフトクリーム(300円)といった売店の定番メニュー以外に、モンブラン(480円)やチョコレートズコット(480円)、ワッフルソフトイチゴチョコソースがけ(380円)といったデザートも豊富。
カフェメニューっぽくはないかもしれませんが、この店舗限定のメニューなのが、上の写真のおすすめメニューの上部にある「竹皮ぞうさん弁当」(580円)。キッズ大喜び。
ほとんどの食事メニューが150円追加でドリンクセットにできます。スタッフに聞けば、主要な食物アレルギーについては材料をチェックできます。
通常営業時間は9:30~17:00(ラストオーダー16:30)。
いくつか屋外テーブル席がある以外、席がないのが難点ですが、フライドポテト(290円)やホットコーヒー(250円)を買ってサッと休憩するには便利。
ビーフカレー(650円)、焼きおにぎり弁当(600円)、キッズボックス(500円)といった軽食もあります。
この店舗限定なのはフラミンゴスカッシュ(420円)。ぶどうジェラートにミックスベリーにアロエジュレに……
色もピンク系でかわいいのですが、この日は気温が10℃ほど。誰も買っていませんでした。
写真のメニュー右下、フラミンゴスカッシュの横に写っていますが、多摩動物公園オリジナルのコアラもなかアイス(300円)というのもあります。
もなかの皮にコアラの顔が型押しされ、中にはバニラアイスと白玉とあんこが入っています。
ズーカフェとコアラ下売店でも売っていて、ソフトクリームと値段も同じですし、もう少し暖かい季節になると、人気のおやつメニューになるようですが、やはり寒すぎて誰も買っていませんでした。
通常営業時間は9:30~16:30(ラストオーダーも16:30)。
屋内132席。屋外にはピクニックテーブルが6セットほどあり、すぐ下にあるカンガルー広場にもピクニックテーブルがあるので、席数は最多です。
名前の通り、コアラ館の下にあります。14時過ぎでもそれなりに賑わっていました。
アフリカ売店にもあったビーフカレーや焼きおにぎり弁当、焼きそば(450円)、パンケーキ(380円)などの軽食メニューが揃います。
また、ズーカフェではぞうさんだった竹皮弁当が、コアラ下売店ではコアラ弁当(580円)です。
コアラ館の下というだけあって、コアラのかわいい限定メニューが他にもいくつかあります。
下の写真のおすすめメニュー右下のコアラちゃんソフト(380円)、そして木のぼりコアラアイス(380円)など。
大人も子どもも欲しくなる……が、やはり寒くて私も他のお客さんもこの日は頼んでいませんでした。
迷った末、私はコアラ弁当を遅めの昼食に食べました。
あとの二つの売店同様、150円追加でドリンクセットにできるので、ホットティーをつけました。カップもかわいい!
周りでは焼きそば、焼きおにぎり弁当、それからフライドチキンとポテトがセットになったチキンボックス(880円)を頼む方が目立ちました。
屋内の席にはハイチェアがあります。
ここまで来るとママ・パパも疲れるからでしょうか、他の売店ではメニューの下の方にしか書いていなかった生ビールが、ここではおすすめとして写真まで出ていました(笑)。
通常営業時間は9:30~17:00(ラストオーダー16:30)。
コウノトリのケージの横にひっそりとあって見落としそうな「たまご広場」
ノウサギ舎の目の前で土日は混みそうな「なかよし広場」(自販機と手が洗える水道あり)
コアラ下食堂の目の前の「カンガルー広場」
など、大小様々9ヶ所。
多摩動物公園内でお土産を買える場所は、正門入ってすぐのギフトショップ「コレクション」のみです。
多摩動物公園の営業時間中は開いていますが、位置からして帰りに寄るのが現実的ですので、閉園ぎりぎりまでいる場合、お土産を見る時間を少し残して正門に戻らないといけません。
ここでしか買えないかわいいパッケージのスイーツ、動物の文房具、図鑑、Tシャツ、(親泣かせの)ぬいぐるみなどが所狭しと並んでいます。
お店としては、昨年多摩動物公園に初めて仲間入りし、アジアでほかに出会える場所がないタスマニアデビル関連のグッズが一押しです。
ぬいぐるみは(永遠の)人気者。
スイーツ類も人気。
写真中央は、日野の苺や八王子産の生姜など、地元食材を使ったかりんとう(734円)。箱もレッサーパンダ柄でかわいく、おすすめされています。真ん中の段の一番右、見づらいのですがレッサーパンダのチーズケーキ(771円)には人気No.1の貼り紙。レッサーパンダ強し。
私は、父が庭のモグラの文句を言っていたのを思い出し、父に多摩動物公園オリジナルのモグラのいえ付箋セット(378円)を買ってしまいました。
多摩動物公園内のトイレは全部で18ヶ所あり、そのうち昆虫館本館2階のトイレをのぞいて、すべてにおむつ交換ベッドがあります。
マップでも、普通の身障者用トイレ(手すりがあり、車いすが入れる幅の広い個室のもの)、オストメイト設置トイレ、ユニバーサルベッド付き「だれでもトイレ」(※身障者トイレのうち、大人も使えるベッドを備えたトイレ)、授乳室などをきちんと表示してあります。男子トイレにもおむつ交換台が結構あります。
園内マップ↓
http://www.tokyo-zoo.net/zoo/tama/map.html
他にも授乳室や調乳用のお湯・電子レンジの用意があり、ベビーカーレンタル・迷子対応のボランティアサービスなど、お子さん連れのお出かけに嬉しいサービスが充実しています。
京王線多摩動物公園駅に併設され、運転体験シミュレーター、車掌体験、プラレールコーナー、歴代の京王線の電車や京王バスの展示などがあって、乗り物好き親子にぴったりの施設です。
限定プラレールなどのグッズも盛りだくさん。
入館料は3歳以上が一律250円(ミニ電車周回など別途追加料金が必要なものもあります)。
水曜日(祝日の場合は開館し翌木曜日が休館)と年末年始以外の9:30~17:30の営業です。
所在地: 〒191-0042東京都日野市程久保3-36-39(京王線多摩動物公園駅となり)
電話番号: 042-593-3526
公式サイト: http://www.keio-rail-land.jp/
京王線多摩動物公園駅改札前にあります。
おにぎり、お弁当、飲み物のほか、動物のぬいぐるみやグッズ、京王線の鉄道グッズなどを売っています。
多摩動物公園内限定グッズは扱っていません。また、1枚500円で京王線の電車や動物との合成写真が撮れる記念写真機(インスタント写真ブース)があります。
多摩動物公園と京王レールランドが営業している日の9:00~17:00の営業です。
公式サイト: http://www.keiostore.co.jp/retail/tamazoo.html (京王系列駐車場情報を併記)
いかがでしたか?
多摩動物公園はとても大きくて見どころいっぱいの動物園です。
動物たちの姿を見ながら結構色々勉強もできてしまう楽しい仕掛けがいっぱい。
全制覇を目指して何度かぜひ行ってみてください。
お子さんの年齢によっても色々な楽しみ方ができるはずです。
施設名: 多摩動物公園
所在地: 〒191-0042東京都日野市程久保7-1-1
電話番号: 042-591-1611
FAX: 042-593-4351
営業時間: 9:30~17:00 (日によって変更あり)
定休日: 水曜日(ただし祝日や振替休日、都民の日の場合は、翌木曜日が休園日)、12月29日~翌年1月1日) ※このほか、営業する水曜日があり(不定期)
公式サイト: http://www.tokyo-zoo.net/zoo/tama/